大人になれるまで

白い円と申します

小林賢太郎に囚われて

賢太郎さん聞こえますか、あなたは私に大変なことをしてくれました

高校2年生の春、私は小林賢太郎片桐仁の2人からなる『ラーメンズ』というコンビに出会った。

出会ってからというもの、DVDを買う為に、書籍を買う為に、小林賢太郎の舞台を観に行く為にバイトに奔走した。

DVDを手に入れてからはとにかく毎晩観る、観る、観る…学生の本業である勉強をそっちのけにラーメンズのコントにのめり込んでいった。

小林賢太郎が大変なことをした、と前述したが、大変なことというのは2つある。

1つめは私の中の男性の顔の好みが完全に「小林賢太郎に似ている人」になってしまった、ということ。

奥二重で、鼻の形が綺麗で、色白。 初めてできた恋人が完全にこれらの条件に当てはまっており、一目惚れしてしまったのだ。

2つめは私に「舞台の音響さんになりたい」と思わせたこと。この思いが大きくなりすぎて、私は大阪芸術大学の舞台音響が学べるコースに進学することに決めた。

賢太郎さん、引退されてしまいましたが、今は公式YouTubeチャンネルにアップされている動画を夫と観ては笑っています。

現役を引退されても、不思議で、美しくて、面白いものをつくることを今後も続けていって下されば、幸いです。